コラム

2020年06月05日

ラグビー日本代表に学ぶレジリエンス力

新型コロナウイルスへの感染が心配される状況下で、スポーツ選手も今まで経験したことのない課題に直面しています。これまでになかった状況で不安やストレスを抱えている選手も多いのではないでしょうか。 このような状況下で上手く適応し始めている選手となかなか難しい選手の両者が存在しています。このストレスに対する個人差の一つの要因が「レジリエンス力」です。  レジリエンス力は日本語で、「回復力」「逆境力」などと

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2019年09月02日

歴史的ウィニングパットを決めた渋野日向子選手の「自己決定能力」

全英女子オープンゴルフで優勝を果たした渋野日向子選手の笑顔は世界中のゴルフファンを驚かせ、彼女はその強気のプレースタイルと共にスマイルシンデレラの愛称で一躍時の人となりました。渋野選手の笑顔が42年ぶりの日本人メジャー優勝をもたらしたことは間違いありませんが、実はそれ以上に彼女の一番強さは、優勝を掛けた最終18番ホールで、5メートルの下りのパットを強烈に打ち切ったことに現れています。 Embed

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2019年05月01日

「夢中になれるものを見つけてほしい」 イチロー選手が語ったライフスキルの価値

イチロー選手が引退しました。その引退会見は示唆に富んだ発言に溢れ、彼が日米の野球界でトップアスリートであり続けた理由を垣間見ることができました。そして、多くの方にその言葉が届いてほしいと思いました。そこで、引退会見からイチロー選手が大切にしている考え方をスポーツ心理学の観点から考えてみたいと思います。 Embed from Getty Images 「野球だけでなくても良いんですよね、始めるものは

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2018年12月30日

 勝つチームが気づき始めた『ライフスキル』という技術

アメリカでユースコーチ達と話していて必ず出てきた言葉に『ライフスキル』があります。具体的にはチームワーク、リーダーシップ、感情のコントロール、ゴールを達成する技術などで、それを身に付けることでプレッシャーの中でいいプレーにつながり、試合中に上手に成功と失敗のハンドリングをし、個人のジレンマを乗り越えて、チームでの役割を果たすことができます。 いままでこのコラムに登場した羽生選手、大谷選手、宮里選手

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2018年05月18日

羽生結弦選手が大事なときに勝つ理由 ~獲得型思考を貫く~

平昌オリンピックでの羽生選手の金メダル獲得は、スポーツ心理学の観点から見ても、羽生選手が大事な舞台で最高のパフォーマンスを引き出す思考能力を持ち合わせていることを確信するものでした。 Embed from Getty Images ■アスリートの思考タイプは「獲得型」と「防御型」がある アスリートは試合で勝つために、試合中や練習、日常生活でもあらゆる思考を巡らせながら活動しています。その思考のタイ

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2018年04月25日

小平奈緒選手の金メダルへの道:『縦型比較思考』を身に着けろ!

平昌オリンピックで金メダルを獲得した小平奈緒選手が、このオリンピックで目指していたのは「究極の滑り」をすることでした。もちろん金メダルを取るという結果を求めていない訳ではないですが、あくまでもソチ後の4年間は「究極の滑り」をすることにこだわって過ごしてきたことが明らかになっています。 体操の内村選手も「美しい体操」にこだわっています。オリンピック金メダリストが口にするこれらのフレーズはどんな意味合

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2017年09月23日

藤井四段の強さの源流はそれを生む環境にあった

『たくさんの候補の中から最善の手を探すのが、本当に単純に楽しい』。これが休日には7時間以上も没頭する将棋について聞かれた藤井四段の答えです。最年少棋士 藤井聡太四段はデビューから無敗で歴代単独1位となる29連勝を達成しました。わずか14歳ながらこのような大記録を打ち立てた藤井四段ですが、その強さの源流はどこにあるのでしょうか。 Embed from Getty Images 幼少期にいくつかそのヒ

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2017年08月25日

自分のベストを引き出す宮里藍選手の女優力

日本の女子ゴルフ界を牽引してきた宮里藍選手が引退を表明しました。世界ランキング1位の座にまで登りつめた彼女のアスリートとしての姿勢には、私たちが学ぶべきものがたくさんあります。それは世界中のプロゴルファーたちにとっても同様で、小さな身体で心と技をコントロールし続けた彼女の活躍は、彼らのロールモデルとなってきました。それは今や世界のトップを競う松山英樹選手も宮里選手の引退を知り「メンタルコーチをお願

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2017年04月07日

笑顔を浮かべることで、心をコントロールする。

アイスホッケー女子日本代表が、2月12日に見事最終予選を突破し2大会連続3回目の五輪出場を決めました。日本では全競技を通じて平昌五輪への切符獲得一番乗りとなりました。  日本では野球やサッカーなどに比べ、アイスホッケーはマイナースポーツであるのが現状です。しかしアメリカのNHL(アメリカのプロホッケーリーグ)は野球、バスケットボールに並ぶ3大スポーツとして国民から親しまれています。「氷上の格闘技」

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2017年03月20日

「ライバルを力にする」 適切な競争能力をつける!

『ライバル』の存在は、スポーツ選手の成長に大きく関わります。世界で戦うトップアスリートのライバル関係は、互いを高め合うポジティブな関係が多く見られます。例えば、フィギュアスケートのキムヨナ選手と浅田選手、羽生選手とチェン選手、競泳の萩野選手と瀬戸選手、最近では、そしてスキージャンプの高梨選手と伊藤選手が挙げられます。  ライバルの存在がいないと圧倒的な戦績で勝ち続けるチャンピオンは、何を目指すべき

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2017年02月06日

レアルマドリードを追い詰めた鹿島アントラーズの「チームノーム」

 2016年12月18日に行われたクラブ世界一を決定するクラブワールドカップ。世界の視線が向けられた決勝の舞台でヨーロッパチャンピオンの名門クラブ、レアルマドリードを土俵際まで追い詰めたのは、開催国枠で出場した鹿島アントラーズでした。  延長戦の末に惜しくも敗退したものの、各国の代表クラスの選手を集めたスター軍団相手に大健闘したと言える結果です。しかし選手たちの口から聞かれたのはやり切った充実感と

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2016年12月29日

オリンピックメダリストに共通する5つの特徴

スポーツ心理学の発達とオリンピックは非常に高い関係性があります。オリンピックは世界中のトップアスリートが何年もトレーニングを積んだ成果を一瞬で発揮しようとする舞台。その中で勝利する選手と敗れ去る選手の技術的な差はほんの僅かしかありません。むしろ、その技術的な差を生んでしまう心理的な側面の違いこそ、大きな違いを生んでいると言えるでしょう。  USオリンピックコミッティの心理コンサルタントでもあるグー

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