コラム

2017年08月25日

自分のベストを引き出す宮里藍選手の女優力

日本の女子ゴルフ界を牽引してきた宮里藍選手が引退を表明しました。世界ランキング1位の座にまで登りつめた彼女のアスリートとしての姿勢には、私たちが学ぶべきものがたくさんあります。それは世界中のプロゴルファーたちにとっても同様で、小さな身体で心と技をコントロールし続けた彼女の活躍は、彼らのロールモデルとなってきました。それは今や世界のトップを競う松山英樹選手も宮里選手の引退を知り「メンタルコーチをお願

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2017年04月07日

笑顔を浮かべることで、心をコントロールする。

アイスホッケー女子日本代表が、2月12日に見事最終予選を突破し2大会連続3回目の五輪出場を決めました。日本では全競技を通じて平昌五輪への切符獲得一番乗りとなりました。  日本では野球やサッカーなどに比べ、アイスホッケーはマイナースポーツであるのが現状です。しかしアメリカのNHL(アメリカのプロホッケーリーグ)は野球、バスケットボールに並ぶ3大スポーツとして国民から親しまれています。「氷上の格闘技」

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2017年03月20日

「ライバルを力にする」 適切な競争能力をつける!

『ライバル』の存在は、スポーツ選手の成長に大きく関わります。世界で戦うトップアスリートのライバル関係は、互いを高め合うポジティブな関係が多く見られます。例えば、フィギュアスケートのキムヨナ選手と浅田選手、羽生選手とチェン選手、競泳の萩野選手と瀬戸選手、最近では、そしてスキージャンプの高梨選手と伊藤選手が挙げられます。  ライバルの存在がいないと圧倒的な戦績で勝ち続けるチャンピオンは、何を目指すべき

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2017年02月06日

レアルマドリードを追い詰めた鹿島アントラーズの「チームノーム」

 2016年12月18日に行われたクラブ世界一を決定するクラブワールドカップ。世界の視線が向けられた決勝の舞台でヨーロッパチャンピオンの名門クラブ、レアルマドリードを土俵際まで追い詰めたのは、開催国枠で出場した鹿島アントラーズでした。  延長戦の末に惜しくも敗退したものの、各国の代表クラスの選手を集めたスター軍団相手に大健闘したと言える結果です。しかし選手たちの口から聞かれたのはやり切った充実感と

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2016年12月29日

オリンピックメダリストに共通する5つの特徴

スポーツ心理学の発達とオリンピックは非常に高い関係性があります。オリンピックは世界中のトップアスリートが何年もトレーニングを積んだ成果を一瞬で発揮しようとする舞台。その中で勝利する選手と敗れ去る選手の技術的な差はほんの僅かしかありません。むしろ、その技術的な差を生んでしまう心理的な側面の違いこそ、大きな違いを生んでいると言えるでしょう。  USオリンピックコミッティの心理コンサルタントでもあるグー

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2016年11月21日

大谷翔平の成長を導く心的イメージ力

9回に指名打者から投手に変わり、クライマックスシリーズの優勝を決めた際に魅せた日本最速165キロのストレート。見事なバットコントロールで日本ハムの反撃の狼煙を上げた日本シリーズ第三戦のサヨナラヒット。シーズン中は「一番・投手」で先頭打者初級ホームランというマンガの世界のようなパフォーマンスを発揮してきた今年の大谷翔平選手。一体どうしたら大谷選手のような選手になれるのでしょうか。今回はスポーツ心理学

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2016年10月22日

レジェンド山本昌さんから学ぶ!

元プロ野球選手で『レジェンド』と呼ばれる山本昌さんの話を聞く機会がありました。彼のキャリアから学べることについてお話ししたいと思います。 山本さんは50歳まで現役で活躍していましたが、選手として最後の試合の時までずっと緊張しなかったことがないそうです。それも『チームメイトから今日は昌さんが先発だとわかってしまうくらい現役生活の最後まで緊張していました』とのことです。 一度あるチームメイトから『昌さ

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2016年10月07日

セルフイメージでパフォーマンスは大きく変わる

言うまでもないことですが、心理状態はパフォーマンスに大きな影響を与えます。考え方で、結果が左右されると言っても過言ではありません。下記の図をご覧ください。3人の同じ実力を持った人がいて、セルフイメージが図のように異なるとしましょう。上からA、B、Cとします。 With Winning in Mind: The Mental Management System, L, R, Bassham に基づき

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2016年09月16日

試合後、ジュニアアスリートとどのようなコミュニケーションを取りますか?

ジュニアアスリートをかかえるお父さん、お母さんから『最近伸び悩んでいるみたいだけど、なんて声をかけたらいいかわからない』『うちの子頑張っているのになかなか試合に出られない』『認められないことで自信を失ってしまうのではないか』などという声がら聞こえてきます。  USTA(アメリカテニス協会)選手育成部門でメンタルスキルスペシャリストを務めるラウア博士が示すジュニアアスリートとのコミュニケーションのヒ

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2016年09月07日

ピーク・パフォーマンスを導くための3つの要素

ロシアW杯の最終予選の初戦、日本代表はUAEに1-2と敗れました。オリンピック代表も初戦ナイジェリア戦を落とし、このところ各世代のサッカー日本代表は重要な大会でいいスタートが切れていません。  『こういった相手に、戦い方どうこうももちろんありますが、それ以前に根本的な気合みたいな、根性みたいな…。危ないところで1歩足を出してつぶすとか、そんな負けず嫌いみたいなものが、90分の中の大事な場面で求めら

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2016年08月22日

アフター・ザ・ゲーム:勝敗のとらえ方

レスリングの吉田沙保里選手のリオオリンピックが終わりました。その結果は銀メダルでした。試合後のインタビューで号泣しながら、「たくさんの方に応援していただいたのに、銀メダルで終わってしまって申し訳ないです」とコメントしました。しかし吉田選手は五輪3連覇をし、日本チームの主将としての役割もしっかりとこなす、間違いなく『最強のアスリート』であると言えるでしょう。 オリンピックは結果が出て高揚感で一杯の選

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2016年08月18日

チームに何が足りなかったのか?:この夏のまさかの敗戦をスポーツ心理学の視点で検証

東邦対八戸学院光星の大逆転劇、サッカーオリンピック代表のナイジェリア戦でのまさかの守備の崩壊、何が選手たちに起きてしまったのでしょうか。 スポーツ心理学の視点で探ってみたいと思います。 光星は一時は7点差をつけ、9回の攻撃を残して4点差、圧倒的に有利な状況でした。最終回に東邦の先頭打者が出塁します。 「先頭を出して動揺してしまった」(光星:桜井投手)これだけなら、他の試合でもあったかもしれません。

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