ライフスキルの重要性を慶應大学と読売新聞が共催する市民講座で、ライフスキルの重要性に関する講演を行ってきました。以下記事全文です。
ジュニア選手の心鍛える
慶應大学と読売新聞横浜支局が共催する市民講座『東京五輪を考える~ジュニアアスリートの育成~』の第5回が18日、同大日吉キャンパス(横浜市港北区)で開かれた。
最終回となったこの日は、スポーツ心理学博士で相殺スポーツ医学研究センター研究員の布施努さんが『2020に向けて今考えたいジュニアアスリートのメンタルトレーニング』と題して講演し、自己決定ができるジュニア選手の育成推進などを訴えた。
布施さんは、サッカー女子日本代表監督の佐々木則夫氏が「自分で考えられる選手、熱い人間関係を持つチーム」を求めていたことを紹介。「スポーツはみんなが熱中できる身近なプロジェクト」「指導者はスポーツを通じて子どもたちに何を伝えたいのかを、しっかりと分かっていなければいけない」と述べた。
そのうえで、問題解決やコミュニケーション力、緊張とストレスに対処する力である「ライフスキル」の考え方に言及。ジュニア時代に教えることとして、困難を克服しようとする姿勢、失敗しても自己嫌悪に陥らない心理状態、仲間と協力する姿勢などを掲げた。
試合では「根拠なき自信」も必要になると強調。そのためには「(本来の目的である)最高目標に加えて、(ミスを犯すなどした難しい状況下で設定する)最低目標も準備しておくべきだ」と話した。
締めくくりには、「自己決定できる能力をジュニアの時代から育てたい」とし、中学生のラグビーチームが生徒だけでミーティングをする姿を映像で紹介。「答えのないテーマでも、話したり考えたりすることで、みんなの思考レベルが上がってくる」とし、ジュニア時代からのコミュニケーション能力の育成を求めた。